PROJECT STORY
電子マネー決済レジシステム
ウォータフォール型開発プロジェクト

MEMBER

杉本 昌彦
プラットフォーム本部
ペイメントサービス2部 部長
入社22年目/理工学部 数学物理学科 卒
吉原 均
プラットフォーム本部
ペイメントサービス2部 マネージャ
入社19年目/理学部 化学科 卒

新組織“デジタル決済推進グループ”による
電子マネー決済レジシステムの構築

コンビニや自動販売機などで見られるように、電子マネー決済は当たり前の行為になりつつある。また、「FinTech」(金融+技術の造語)も急速に発展しつつある今、この流れを受けてSCCは「デジタル決済推進グループ」を新たに立ち上げた。そして同年、SCCが長年お付き合いを続けてきたITベンダー企業のお客様からご相談を受け、電子マネー決済による食堂レジシステムの新規構築プロジェクトの開発が始まることになった。
お客様が求めるシステムを実現するのはもちろんだが、電子マネー決済の端末開発はSCCとしても今後注力すべき分野である。その点で、今回のプロジェクトは二重の意味で重要な意味合いを持つことになった。新たなテーマに挑む「デジタル決済推進グループ」は、どのように電子マネー決済レジシステムの構築に向き合ったのだろうか。

若手メンバーが中心となり
新テーマに挑む。

本プロジェクトのお客様とSCCは20年以上前から取引を続けており、SCCは決済分野における数々のシステムを手がけてきた。今回のプロジェクトの背景を、プロジェクト責任者の杉本は次のように語る。「お客様の担当部署は新しいソリューションを次々と手がけられている部署であり、今回のレジシステムもその一環に当たりました。新しいシステムの開発においてSCCにご相談をいただけたのは、これまでの豊富な実績と信頼関係があったからこそです」。

今回、新しくタッチパネル式のレジシステムを導入する食堂は、1日に400名以上の方が利用することになる大規模なものだ。SCCのミッションは、多くの注文を受ける従業員がスピーディにレジを打てるような端末アプリと、電子マネー決済センターとのデータ連携機能を開発することだった。

SCCとしても初めて触れる技術が多いチャレンジングなプロジェクトだったが、その中心を担ったのはSCCの若手メンバーたちだった。杉本によれば、プロジェクトを通じた若手の成長やグループの今後を見据え、あえて若手中心のチームを編成したのだという。

プロジェクトマネージャーの吉原も若手への期待を次のように振り返る。「今回は新組織によるプロジェクトであり、スタートダッシュの緊張感もありました。それでも私たちは若手の成長を信じていました。メンバーたちはより良いシステムを構築するために、自らの頭で考え、実行に移し、積極的に業務を遂行してくれました」。

品質を追い求めて
徹底的なテストを実施。

タッチパネル端末においては、小型マイコンのRaspberry Pi 3やレシートプリンタ、カスタマーディスプレイなどのハードウェアが用いられた。ベテラン社員も初めて触れるようなハードウェアが多かったものの、若手メンバーが中心となって情報収集を行い、お客様とも連携して検証に取り組むことで、一つずつ障壁を乗り越えていった。

一方、電子マネーでの決済を行うには、電子マネー決済センターと呼ばれるプラットフォームと連携する必要がある。お客様もSCCも初めて利用するセンターであり、必要な手続きについても手探りで進めていった。こうしたお客様との仕様調整、技術調整においても若手の活躍は目覚ましかった。

一方でもっとも苦労したのは、テスト工程におけるシステムの品質向上だった。今回のレジシステムは、タッチパネル上での操作、表示、操作音、画面内容の読み上げ、カスタマーディスプレイ表示、レシート印字など機能が多く、テスト項目は約3000項目と、きわめて多岐にわたる。実際の利用シーンを念頭に置いたテストを重点的に行い、お客様からヒアリングしたピーク時の利用人数をシミュレーションするために、2時間の間に集中的に何百回もレジを操作するテストなども行った。

特に大変だったのは、操作音や読み上げ、カスタマーディスプレイ表示といった、その瞬間でしか結果を確認できない項目のテストだ。

「確認項目の見落としがないように、試験実施は操作者と確認者の2名による検証体制を用意しました。また、それでも見落としのリスクは残ってしまうため、プロジェクト外のメンバーにも支援を仰ぎ、第三者目線による再確認の対策も講じました」と吉原。

それだけ徹底して確認を行った理由を、杉本は次のように語る。「レジの操作に慣れた従業員だけではなく、一般の方々も利用するものですから、デザイン性やユーザビリティも重要です。また、システムに触れすぎている立場ではなかなか気づけないことも多々あるため、第三者のチェックは欠かせませんでした」

プロジェクトを通じて、
結束力の強さを再確認。

徹底した品質追求の姿勢と、プロジェクトを超えた協業により、レジシステムは無事に納品完了を迎えることができた。チームの枠を超えた協力は、SCCが重視する「Quality First」のモットーを体現するものだと杉本と吉原は語る。

吉原は安堵した表情でプロジェクト初期の心境を語る。「当初は、正直なところ緊張感はありました。ですが振り返ってみると、今回のプロジェクトは若手社員の努力に支えられたプロジェクトでした
待ちの姿勢ではなく、一人ひとりが主体的に考えて行動したことが大きな成功要因になったのだと吉原は語る。また、若手とベテランが共通のプロジェクトの目標に向かって融合していくことで、全体の成長と活性化にもつながった。「SCCの強みの一つは、やはり結束力の強さにあるのだと再認識できました」と吉原。初めは試行錯誤していた若手メンバーも、やがてお客様との調整をリードして行うようになるなど、目に見えて成長していった。

プロジェクトの手応えとグループの今後について、杉本はこう語る。「新組織であるデジタル決済推進グループの“こけら落とし”としては大成功です。世の中のキャッシュレス化が進み、ブロックチェーンも広まってきている中、決済関連は間違いなく伸びていく成長分野です。今回の成功をもとにグループを大きくしていきたいと思います」
同グループが成長していけば、サーバ系の開発に強みを持つ従来のSCCは「決済のSCC」という新しい強みを獲得し、お客様のより多様な課題にワンストップで応えられるようになるだろう。それがSCCの事業領域の拡大につながり、結果的には社会の“便利”につながっていくのだ。